施工事例
シロアリ予防の基本【バリア工法】について
シロアリ駆除の基本中の基本!
一般的なシロアリ予防・駆除と言えばこの『バリア工法』になります。
バリア工法とは
その名前のとおり、地下から侵入しようとするシロアリに対して床下などに薬剤のバリアを作ることでシロアリの侵入を防ぐ工法です。
では具体的にどのように作業を行っていくのかご説明します。
施工方法
『バリア工法』は主に床下を中心とした
【①木部処理】と【②土壌処理】の2つを併用する形で行います。
①木部処理
床を支えている構造部や壁内の木部に対して処理を行います。
処理の方法は『表面への吹付処理』の他に『穿孔注入処理法』と『穿孔吹付処理法』があります。
基本は木部表面への吹付になります。床下の木部全面に対して行います。
『穿孔注入処理法』
木材に直接穴をあけて薬剤の注入を行う処理方法になります。
浴室などの水回りや玄関周りは特にシロアリの危険が高いため入念に行います。
『穿孔吹付処理法』
外壁や浴室など壁にドリルで穴を空け、ノズルを挿入して壁内の木部に薬剤を吹き付ける処理法です。
壁に穴をあけるといっても建物の全ての壁に対して実施するわけではありません。
玄関周辺や建物から独立している壁(床下から確認することができない壁)など、必要な箇所のみに行います。
壁に空ける穴の直径は2~3ミリ程度の小さなものです。
薬剤吹付後には穴埋めをきれいに行いますので、ほとんど目立たなくなります。
また、タイル張りの浴室(ユニットバスを除く)の場合も同様に壁内の木部に吹付を行います。
②土壌処理
主に床下の土壌・基礎コンクリートに対して薬剤の吹付行います。
束石周りや基礎の立ち上がりにしっかりと処理を行います。
コンクリートの打ち継ぎや割れがある場合は特に入念に処理を行う必要があります。
その他にも玄関タイル部や勝手口の土間コンクリートなど、
床下から処理が行き届かない部分についてはコンクリート等に穴をあけて薬剤の注入を行います。
注入器を土壌中に差し込んで注入する『土壌注入法』を用います。
こちらも注入後は目立たないようにきれいに穴埋めの補修を行います。
③被害箇所の木部処理
『バリア工法』はすでにシロアリが侵入し、被害が進行中の建物に対しても有効です。
柱や壁の中、天井裏の梁(はり)など白蟻被害のある箇所に直接薬剤を注入することでシロアリを死滅させることができます。
白蟻被害を受けている木材に穴を空け、空洞化している木材の内部に薬剤を注入します。
薬剤について
バリア工法に使用する薬剤は(社)日本しろあり対策協会から登録を受けている薬剤をおススメします。
ただし、登録を受けている薬剤といっても100種類を超えますので、シロアリに対する効果はもちろん人体への安全性、使用する環境などに応じて適切に選定を行うことが重要です。
各シロアリ業者によって使用する薬剤の種類は違うので事前に確認を行い、説明を受けましょう。
中には、認定されていない薬剤を使用している場合もあるので注意しましょう。
バリア工法のメリット・デメリット
メリット
・他の工法に比べて価格が安く済む。
・駆除の場合でも施工日数が半日~2日程度と短期間である。
・一度の施工で5年間効果が持続する(保証付き)
デメリット
・施工の際に玄関などに穴を空ける必要がある。
・天井裏の被害が大きい場合、薬剤処理後に天井や壁紙に薬剤による染みができることがある。
・作業者の経験に左右されやすく、場合によってはシロアリが死にきれずに再発生することがある。
・床下の空気が室内にも循環する建物では人体への安全面を優先するため施工できない。
最後に
今回は『バリア工法』ついて説明をさせていただきましたが、大多数の方にとってはこの工法がもっとも有効で料金も含めて優れた選択になるのでないかと思います。
実際には建物の構造・シロアリ被害の程度によっては『バリア工法』では施工できないこともあります。
詳しくは専門家にご相談いただき、お客様自身が納得されたうえで施工しましょう。
もし、お悩みの際には当社へご相談いただければ、必ずお役に立てるのではないかと思います!